一般的に、焼いたおもちに火を通した鶏肉や青菜などを添え、すまし汁を注いだ日本の家庭料理として知られる「お雑煮」。しかしながら、その味や食材は地域や家庭によって実に多種多様で、大変バラエティに富んでいます。
また、そのルーツを辿ると室町時代の武家社会まで遡ると言われており、縁起の良い食べ物として親しまれてきた歴史があります。
元々、室町時代の武家社会で祝いの膳として出されていたと言われるお雑煮。
おもちと野菜を取り合わせることで、「名(菜)を持ち(もち)上げる」とされ、縁起の良い食べ物として重宝されていました。
そんなお雑煮は、具材の一つひとつにも意味合いが込められています。
青菜・鶏
菜・鶏(なとり)は「名取」として「敵に勝って名を上げる」という意味合いがあります。
かまぼこ
元旦の日の出を表していると言われ、「縁起の良い食材」として用いられています。
にんじん
その赤色から「魔除けの効果がある」とされ、用いられています。
里芋
里芋の親芋である「頭芋」から、「人を束ねる頭になれるよう」という願いが込められています。
室町時代、京都では丸もちに味噌仕立てのお雑煮を、公家はおもてなし料理として、上級武家は慶事料理として正月以外にも食していたようです。
お雑煮が身分に関係なく正月の祝い事に食べられるようになったのは江戸時代からと伝えられ、参勤交代などの文化の交流の中でお雑煮は全国各地へと広がりをみせました。
当初は江戸も味噌仕立てのお雑煮でしたが、元禄年間になると下総の野田と銚子で醤油の生産がさかんになり、江戸っ子好みの濃口醤油の雑煮が確立されるようになり、江戸雑煮は現在の醤油を用いたすまし汁になったようです。
ダイエットにも適していると言われているおもちには、身体にうれしい効果がたくさんあります。
ここでは、その効果の一部をピックアップしてご紹介します。
豊富な炭水化物
脳や筋肉などの身体を動かすエネルギーとなる栄養素、炭水化物が豊富に含まれています。適切な量を食べることで、心身ともにパフォーマンスを向上させます。
野菜との相性抜群
たくさんの野菜と一緒に調理するお雑煮は、おもちの食べ方の中でも特に健康的。たっぷりの食物繊維と炭水化物で、食後の血糖値の上昇を防ぎます。
小顔効果
おもちはお米よりも粘り気があるため、自然と噛む回数が増えます。頬や顎周りの筋肉が刺激され、頬のたるみ防止や小顔効果が期待できます。
食べ過ぎ防止
消化に時間がかかるので、腹持ちがとても良いです。たくさん噛んで食べることで満腹感が持続し、間食防止や食べ過ぎ防止に繋がります。